彼は言う、
「どんなに小さなことでも努力すれば大きくなる。ペンはペンでも世界で最も安全なペンってなーんだ。それは僕が持つペンさ。」
架空偉人伝第一回、「筆先 出男編」始動。
1.筆先 出男と言う男

今回の架空偉人伝にてお呼びしたのはこの方、「筆先 出男」さん、現在46歳。
筆先さんは現在は東京都町田市の静かな住宅街にて暮らしている。朝から努力を怠らず、毎朝天へとペンを突き上げている。
一般人には到底理解が出来ないこの行為いったいどういうことなのか?
2.唯一の力 ペンを出す力

筆先さんはとあることがきっかけで、ある能力を身につけたそう。
その能力とは、ペンを空高く突き上げることで、ノック型のペンのペン先を手を使わずに出すという能力。筆先さんの朝の練習はこの能力の強化だそう。
ペンを天に向かって突き上げることで、その風圧でペンのノック部分を手を使わずにノックする能力を身に付けた。ペン先のようなそこまで面積が無いものに風圧を加えるためには相当な努力が必要だったそう。
30年間も天にペンを突き上げ、時には滝に打たれながらペンを突き上げていた。水流にてノックできそうだが、それを言うと筆先さんはそれを直接本人に伝えると少し黙って、腕を組みながらこう言った。
「いちいち水にぬれたくないだろ?」
ごもっともである。
3.筆先さんの原体験とは

筆先さんが、天にペンを突き付けるようになったのは、わけがある。30年前のある悲劇が原体験になった。
30年前、筆先さんが高校生だったころ、学校にてペンを忘れてしまったことに気が付いた。そして、友達にペンを借り、授業を受け始めた。しかし、板書を取ろうとペンをノックしたときに事件は起こった。
借りたペンがビリビリペンだったのだ。
筆先さんはノックした瞬間に痛みが走り、授業中に叫んでしまったのだ。クラス中から笑われ、その後のあだ名は、「ビビりペン」。こんな惨めな体験をもうしたくないと思った彼は、ペンをノックせずにペン先を出す能力を身に着けることを決意。そして、20年目にしてようやくペン先を出すことに成功したのだった。
そもそもペンを忘れなければよかったのでは?と言う意見も存在するだろうが、筆先さん曰く
「忘れないなんて人間はこの世にはいない。それよりも危機回避能力を身につけるべきである。」
とのこと。間違っている気がする。
4.現在の環境
実は彼は現在その能力をかわれて、国家の重要機関で働いている。要人のSPだ。
日本国の要人達を会議にてペン先から守っているのだ。いつどこの会議で、ビリビリペンが置かれているかなど基本的には分からない。なので会議の時には筆先さんが一人一人のペンを持ち、天に突き上げその都度ノックしているそう。すごい光景だ。このノックの作業のために何分か要人たちの会議が止まるとのこと。偉大な人に思えてくる。
「皆さんよくおっしゃいますが、ペンをノックする、ただそれだけの行為です。確かに簡単に行える行為かもしれません。しかし、このようなことに本気になれる人が本物であり、世界を守ることにもつながるのです。」
確かにそうかもしれない。筆者は、この架空な記事を書きながら、虚無感を感じていたが、この言葉で救われた気がする。よし世界を救おう。
だが、このセリフも架空。恐らく自分の心の叫び声であろう。
5.ぶち当たる壁

筆先さんはこの30年間でいくつかの壁にぶち当たってきたみたいである。特に最近は「ペンの複雑化」が問題になっているようだ。
「他色ボールペンのような手の込んだペンや、面積の取らない細いペンが増えてきました。複雑な構造になればなるほど、見極めるのが難しいですし、細くなればなるほど、風圧を受けにくくなります。最近では一撃でペン先を出せるようなペンが少なくなってきました。」
このグローバルな世界では、毎日多くのことが進歩し、変化している。それはペンも例外ではない。ペンも多様化の影響を大きく受け、日々進歩しているのだ。しかし、その裏では、30年の歳月をかけ、ペン先を出すという能力を持った人間がいることも忘れないでほしい。その進歩についていくよう、筆先さんは、二日連続で同じペンを握ることは無いという。
これからも日本の宝である技術を持った男「筆先 出男」さんのこれからを見守っていきたいと思う。
6.まとめ
さて、不思議な空間架空偉人伝はどうでしたか?
ここに出てくる全ての事柄は架空で筆者の頭の中でしか存在しません。ご了承ください。
この記事を読み筆先さんの言葉で感銘を受けた方がいれば幸いです。また、ビリビリペンはゴム手袋すればよくね?とかマジレスは悲しくなるので辞めてください…
この記事がつまらないとの意見もあるかもしれませんが、シリーズ化するつもりです。(記事のネタに困らなくて済むからとは言えない…)
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