【ザ・フィクション】 きのこの山繁殖キット

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僕はチョコレート菓子が好き。

特に「きのこの山」やら「たけのこの里」「コアラのマーチ」のようなクッキーとチョコレートのようなハーモニーが特に好き。

先に言っておくが、僕は「きのこの山」と「たけのこの里」論争は不毛だと思っている。

どちらも愛しているからだ。

ひとつだけ愛さなければならない道理などどこにもない

ある日、コンビニを徘徊していると見切り品の中に「きのこの山」が入っていた。

捨てられた子猫のように僕を一直線に見つめる彼の瞳には心を打たれた。

そんな出会いがあり彼を家に持ち帰る。

そして、愛故の衝動により、彼を取り入れることを決意する。

頂きます。

食べる。

美味しい。

僕は君が好きだ。

そんなことを思いながらどんどんと一体となる僕たち。

しかし、あることに気がつく。

「このままいくと彼、きのこの山はなくなってしまう。」

気がついた途端に僕の手は止まる。

震えた。

怒りなのか悲しみなのか分からない感情を胸に箱をパタリと閉じる。

「お休み。きの山。」

スッと眠りにはいる。

夢の中で僕はある古びた店の中にいた…

そこでは白髪がぼうぼうなおじいさんが一人。

「やあ、少年。きのこの山を愛する心があるようじゃのう。」

おじいさんが喋りだす。

「ここはきのこの山を好きなものたちが集まる店じゃ。別れが悲しいらしいのぅ。ならば繁殖させれば良い。

えっ、繁殖って!?

きのこの山はチョコレート菓子…

本物のキノコじゃないのに繁殖なんてするわけがない

どうやって繁殖させるのか聞こうと思ったその刹那、現実世界に戻ってきた。

なんだ夢かぁ…

学校にいくために朝の支度。

いつものように朝御飯を買いにコンビニへ向かう。

でも、妙にリアルだった昨日の夢。

きのこの山の繁殖かぁ。

確かに、繁殖するのはするとして何に植えれば良いんだ?

本当のキノコは菌糸ビンで繁殖させるけど、チョコレート菓子がそれで繁殖するわけないしなぁ…

埋めるなら「きのこの山」だから山だよなぁ…

僕は必死に悩んだ。

なぜなら彼を愛しているから。

そんな中、コンビニで朝御飯を探す。

あっ。

食べれる山があった。

「それが、きのこの山繁殖キットじゃ。」

どこからか声がした気がした。

購入し、学校終わりに早速家に帰って彼に会う。

そして、僕は「きのこの山」をおにぎりに植えた。

始めての体験だったのは言うまでもない。

一日ずつ様子を見る。

一日目。生えない。

二日目。生えない。

三日目。生えない。

四日目。生えない。

五日目。枯れた。

「きのこの山」が枯れた。

そう。嘘だったのだ。

おにぎりに「きのこの山」を植えるなんてイカれてる。

そりゃそうだご飯とチョコだぞ。

大体食べあわせが悪い。

結局別々に食べることにした。

おにぎりも好きだから美味しいけど君も山じゃなかったんだな。

彼とは結局お別れかぁ。

まあ、しょうがない。僕たちは一体になるために消える、そういう関係だ。

おにぎり。いただきます。

一口パクリ。

うん。

美味しい…ん???

あ、中に生えてた。

今回はTwitterでのお題募集企画第5弾でのまさんのおにぎりからきていました!

おにぎりの登場が少なくてすいません…

今回の撮影で使用したものは全て愛を込めて食べました。

他の募集企画も見ていただけると嬉しいです!

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